生活習慣病と言われているメタボリックシンドローム。
現代病ともいわれているこの「メタボ」は重篤な病気を引き起こしてしまったりします。
その病気になる前に気づくことが出来たら命に関わる病気になる前に治療をすることができます。
メタボでもメタボじゃなくても病気になる前の状態は「未病」
未病とは?

「未病」とは、東洋医学で病気になる前の状態を言います。
この「未病」気が付くことが出来れば、病気の早期発見や病気を未然に防ぐことや治療に期待できるのではないかと考えられたのです。
病気を発症してしまう前、つまり「未病」の状態なら健康な状態に戻ることは可能ですが、発症してしまってからでは戻ることはできないからです。
メタボ状態のマウスの研究で「未病」の状態解明

富山大と東大の共同研究で科学的にメタボリック症候群を発症する前の「未病」の状態を解明することができています。
東京大のチームがある状態から別の状態に移り変わるときの「揺らぎ」に着目し、健康な状態と病気を発症した状態の間にある「未病」状態では、生体信号の揺らぎが大きくなると数学理論的に解析しています。
富山大がこの理論を実証する実験を行った結果、大きく変動する揺らぎが起こっているのを確認し、「未病」状態を診断できる指標を割り出しています。
メタボ状態での「未病」の解明、何に役立つ?

「未病」の状態が解明されることで、「未病」の診断が可能になりました。
この「未病」の状態なら健康な状態に戻れるのですが、病気を発症してしまうと回復することが難しいといわれています。
様々な数値に異常が現れる前の状態で「未病」と診断されることで、「未病」さえも治療できてしまうようになるということです。
今回の研究ではメタボリック症候群で実証されましたが、高血圧やアルツハイマー病など他の慢性疾患にも応用できるようになるということです。健康寿命が延びれば多額の治療費がかからなくなり医療費の抑制につながることも期待されています。
今回の研究はマウスで行われたが今後は人間の「未病」の状態を解明し、「未病」の状態でも治療可能で「未病」を治療する薬の研究にもつながっていくそうです。
「未病」状態が人間でも解明されたら、メタボリック症候群や緩やかに発症していく病気でも発症前に治療が可能になっていくので、健康寿命も延びていき、大きな病気にかかる治療費や治療の負担などもなくなっていくのではないでしょうか。
早く実用的なものにならないか期待してしまいます!